ターゲット部位
広背筋
上腕骨と脊椎に付着しているため、この2点を近づけるようにトレーニングを行う。

簡易的な解説
①胸を張る(肩甲骨と骨盤を固定)
②グリップを握る
③セットポジションに持っていく
④広背筋下部の起始部に向かって引く
⑤元の位置に戻る
具体的な解説
①胸を張る(肩甲骨と骨盤を固定)
固定方法は基本の姿勢の資料をご覧ください。
固定することにより身体の連動で、母指球で地面を踏んだ力がハムストリングス→お尻→広背筋へと伝わり、重量を扱いやすくなる。
②グリップを握る
指先で握るのではなく、手のひらで包むように握る。
パラレルグリップ(手のひらが向かい合わせ)で行う。
一番力を発揮しやすく、肩も上がりにくいため。
小指、薬指、中指、親指で強くグリップを握る。
これはさらに肩甲骨を固定しやすくするための手段。
背中の神経支配は小指と薬指なので、強く握ることで『広背筋が使いやすく肩甲骨の固定』がしやすくなる。

③セットポジションに持っていく
グリップを握ったらステップ台に脚を置き母指球で台を踏むイメージで力を入れる。
この時、膝は完全に伸ばしきらず少し曲げる。
背中は背筋をまっすぐにするようにし前傾姿勢になりグリップを握る。

③広背筋下部の起始部に向かって引く
自分の広背筋がついている位置によって引いてくる位置は変わる。
広背筋下部の起始部が下までついている人は腰に引けるようにセット。
広背筋下部の起始部が下までついていない人は、鳩尾あたりを目安に引けるようにセット。
母指球、小指球に重心をおいて踏ん張り、ハムストリングスと大臀筋に力を入れて身体を安定させながら力強く引けるポジションを探す。


⑥元の位置に戻る
収縮させた時の軌道と同じ軌道でストレッチさせる。
元の位置が一番収縮出来るのでコントロールしながらゆっくり元に戻る。
注意点
・肩甲骨を寄せて下げ、胸を張る
・ハムケツに力を入れて骨盤は前傾
・広背筋は常に収縮し肩甲骨を固定
・肩は上がらない
・頭は前を向く
・身体を安定させ、ミッドレンジで高重量を扱う
・腰を反るのではなく、胸を張る
意識
・骨盤を前傾し、鳩尾が上を向くように胸を張る
・小指、薬指、中指で強く握る
・肩が上がらない(肩甲骨と骨盤の固定)
・身体全体を使って上腕二頭筋を収縮させる
・ストレッチ時に肘が伸び切らないように
・母指球、小指球に重心をおいて踏ん張り、ハムストリングスと大臀筋で踏ん張る
部分解説
”脚幅”
『狭め』で母指球で踏ん張りやすい位置。
”膝の向き” お尻を閉めるため『外に向く』
”つま先の向き” お尻を閉めるため、なるべく『真っ直ぐ』
”重心” 母指球(つま先)
”骨盤” 前傾
”肩甲骨” 寄せて下げる(下方回旋)。肩甲骨が立った状態。
”握り方” サムアラウンドグリップにし、小指、薬指、中指で強くバーベルを握る
”頭の位置” 前を向く
”目線”
前を向く
”力の発揮方向” 脚で地面を踏み、『広背筋下部の起始部』に向かって引く
この資料の使い方
最終的には書いてあること全てを出来る様にしてほしいです。
ですが、難しいと思うので最初は実際にこの資料通りの意識、注意点を重点的に練習して下さい。
この部分を体で理解出来るようになれば、他のポイントの理解度も上がっていくようになります。