ターゲット部位
三角筋前部
鎖骨と上腕骨(腕)に付着しているため
この2点を近づけるようにトレーニングを行う

簡易的な解説
①インクラインベンチを80度に上げる ②胸を張る(肩甲骨と骨盤を固定) ③ベンチに座る時はハムストリングスとお尻の境で座る ④ベンチに寝る ⑤バーベル中央部分を逆手で持つ ⑥ローイングして肩甲骨を固定する。 ⑦肩甲骨の固定をキープしたまま、ベンチに身体をつけバーベルを離す ⑧握る手幅はバーベルを下ろした時に前腕が垂直になるところで合わせる ⑨サムレスグリップで握る ⑩胸が張れていて、肩を落ちていることを再確認 ⑪ラックアップし、親指の付け根に負荷が乗るように持つ ⑫バーベルを下ろすときはローイングをするように ⑬肘を伸ばし切らないところまで上げる
具体的な解説
①インクラインベンチを80度に上げる
三角筋前部に刺激を入れやすくするため。

②胸を張る(肩甲骨と骨盤を固定)
固定方法は基本の姿勢の資料をご覧ください。
三角筋前部の最大可動域を確保するために必須。
胸は鳩尾が上を向くように張る。
そして、重量を扱いやすくするためでもある。
胸を張るということは、肩甲骨と骨盤を固定することでもある。
よって、基本の姿勢が取りやすくなり身体の連動がつながり、
脚で地面を踏んだ力がハムストリングス→お尻→広背筋へと
伝わり、重量を扱いやすくなるということ。

③ベンチに座る時はハムストリングスとお尻の境で座る
この座り方だと骨盤が前傾する事になる。
よって、広背筋の起始部が停止部に近づき広背筋が収縮しやすくなり肩甲骨の固定力が上がる。
座るときに股関節を折るように座ると骨盤の前傾を保ちやすい。

⑥ローイングして肩甲骨を固定する
懸垂をするように体を持ち上げる。
(肩甲骨を寄せて下げ、広背筋で肩甲骨を固定。)
同時に、母指球で地面を蹴りハムストリングスとお尻でスクワットのように体を持ち上げる。この力の入れ方は基本の姿勢と同様になります。

⑧握る手幅はバーベルを下ろした時に前腕が垂直になるところで合わせる
握る手幅は広すぎると二頭筋に乗りやすく、狭すぎると三頭筋に乗りやすくなる。
そして、肘がお尻の方にいってしまったり、逆に頭の方にいっても肩が上がる原因になり肩関節に負荷が乗りやすくなる。

⑨サムレスグリップ(親指を外す)で握る
サムアラウンドグリップ(親指も握る)だと肩が上がりやすくなるため。
そして、小指、薬指、中指で強くバーベルを握る。
これはさらに肩甲骨を固定しやすくするための手段。と言うのも、背中の神経支配は小指と薬指なので、強く握ることで広背筋が使いやすく肩甲骨の固定がしやすくなる。
小指と薬指だけだと力が入りにくいので、中指も強く握る方が良い。
強く握った指の感覚と背中の感覚を繋げ、肩甲骨の固定力をさらに上げる。
そして、最初から広背筋下部まで力を入れるのは難しいので、この順番で力を伝えていくと感覚を覚えやすい。

⑩胸が張れていて、肩を落ちていることを確認
⑧で胸の上がりが甘くなってしまうことが多いため再度確認。
⑪ラックアップし、親指の付け根に負荷が乗るように持つ
小指側に重さがいってしまうと、三頭筋に負荷が移行してしまうため。

⑫バーベルを下ろすときはローイングをするように
さらに肩甲骨を固定しやすくするため。
⑬肘を伸ばし切らないところまで上げる
伸ばし切ると大胸筋の負荷が抜けてしまう。
さらに、肩甲骨の固定が甘くなり肩が上がってしまうためNG。
そのため、肘を伸ばした方が可動域を取れそうだが、肩が上がって胸が張れなくなるため、結果的に可動域は狭くなってしまうため肘は伸ばし切らない。
注意点
・ハムケツに力を入れて骨盤は前傾
・広背筋は常に収縮し肩甲骨を固定
・肩は上がらない
・親指の付け根に負荷が乗るように持つ
・バーベルを下ろすときはローイング
・肘を伸ばし切らないところまで上げる
・腰を反るのではなく、胸を張る
意識
・骨盤を前傾し、鳩尾が上を向くように胸を張る。
・小指、薬指、中指で強く握る
・肘を下げローイングするようにバーベルを下ろす
・肩が上がらない(肩甲骨と骨盤の固定)
部分解説
【脚幅】
『狭め』で母指球で踏ん張りやすい位置。
【膝の向き】
お尻を閉めるため『外に向く』
【つま先の向き】
お尻を閉めるため、なるべく『真っ直ぐ』
【重心】
母指球(つま先)
【骨盤】
少し前傾
【肩甲骨】
寄せて下げる(下方回旋)。肩甲骨が立った状態。
【握り方】
サムレスグリップにし、小指、薬指、中指で強くバーベルを握る
【頭の位置】
ベンチ台につける
【目線】
バーベル
【力の発揮方向】
脚で地面を踏み、肩甲骨の上部でとらえ、その力を真上に変換し
『地面と垂直方向に力の発揮』する
この資料の使い方
最終的には書いてあること全てを出来る様にしてほしいです。
ですが、難しいと思うので最初は実際にこの資料通りの意識、注意点を重点的に練習して下さい。
この部分を体で理解出来るようになれば、他のポイントの理解度も上がっていくようになります。